バイオフォトン:人体が放射しコミュニケーションする光

投稿日:2013625日、7:00 pm

ライター: Sayer Ji, Founder

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科学界は人間の「直接経験」というメルヘン、つまり「人間は原子と分子で構成された物質ではない。光の存在でもある」に合意しつつあるようです。人体が放射するバイオフォトンは「意図」に沿っており、細胞と細胞、細胞とDNAのコミュニケーションを仲介する基本的な側面かもしれないというのです。

考えてみれば、私たちが存在する事実ほど驚異的なことは他にありません。実生活では見過ごしがちですが、今私たちが目にするものが全て存在しなかったとして全く不思議はないのです。なぜ宇宙は存在するのか(存在するとはいえ、私たちの意識を通じてしか認識されようがありませんが)、全くの無である代わりに意識で満ち溢れているのでしょうか。

地表には光、空気、水、基本的なミネラルが存在します。受精卵の核には30億年分の情報が保存されており、その情報を元に人体が形づくられ、魂が宿ります。そうした生まれた人間は物質世界と精神世界を生涯経験し続けるのです。

人間の存在を可能にする奇蹟のような条件と、種としての肉体を存続してきた事実について考えるとき、私たちが地球で存在できるのは日光によるところが大きいことがわかります。食べ物とは日光が凝縮したものだとも考えられ、私たちはそれらを継続的に消費しなければなりません。食べ物という形で光を取り込んでいるのだとしたら、人体が光を放射しているとしてもそれほど奇異に聞こえないのではないでしょうか。

実際人体はバイオフォトン(生体光子)を放射しています。肉眼で感じることができるより1000倍も弱いことから「超微弱光子放出」と呼ばれています。目には見えなくてもこの光の粒子(もしくは波動(計測の仕方によってどちらの特徴も示す)は可視電磁スペクトル(380-780 nm)に含まれており、高性能のデバイスを用いれば検出が可能です。[1],[2] 

肉体のみならず精神的な要因も光を放出する

眼という器官は、眼組織を通じ身の回りのフォトン(自然放出された可視光の超微弱光子放出)に常に曝されています。[3] 可視光が眼組織において遅延性の生物発光を先導するという仮定まであり、陰性残像(訳者注:補色が残像として残ること)発生の原因だとされています。[4] 

こうした光の放射を、哺乳類の脳におけるエネルギー代謝、そして酸化ストレスと関連付ける研究も存在します。[5] [6] しかしバイオフォトンの放出は必ずしも随伴現象である必要はありません。 Bókkonによる仮定が示唆するのは、脳が生物物理学的な視覚心像(訳者注:心の中でつくり出す視覚的なイメージ)をつくる際の生化学的なプロセスによってフォトンが放出されるということです。

また最近の研究によると、非常に暗いところで光を強くイメージした人は超微弱光子放出を著しく増加させることがわかっています。[7] つまり、バイオフォトンは単に細胞の代謝による副産物として放出されるのではないのです。

このことは、バイオフォトンの明度は細胞の外側ではなく内側でより高い傾向にあるという新たな見方とも一致しています。マインドはこの絶え間なく変化するエネルギーにアクセスしているため、視覚や心的イメージからに内在的なイメージをつくり出せるのではないか考えられています。[8]

細胞やDNAはバイオフォトンによって情報とコミュニケーションし蓄えている

人間だけではありません。多くの生物の細胞はエネルギーや情報をやり取りするコミュニケーションの際バイオフォトンを利用しているようです。バイオフォトンによるコミュニケーションは生化学物質の拡散より何倍も速いスピードで処理されるようです。2010年に発表された"Cell to cell communication by biophotons have been demonstrated in plants, bacteria, animal neutriophil granulocytes and kidney cells."[9](植物、バクテリア、動物の好中球、顆粒球、腎臓の細胞においてバイオフォトンによる細胞から細胞へのコミュニケーションが行われている)において、研究者たちは「異なるスペクトラム(赤外線、赤、気、青、緑、白)によって脊髄と運動神経源の一方を光刺激を与えると、もう片方のバイオフォトンの活動に大きな影響を与えた」としています。つまり、「光による刺激はバイオフォトンを生成し、このバイオフォトンが神経線維を伝わって神経コミュニケーション信号を伝導している」と結論付けたのです。

バイオフォトン放射の源はDNAだと考えられています。ある研究者によると[10]DNAが機能できるのはバイオフォトンのおかげであり、このバイオフォトンがexcimer laser-like propertiesエキシマレーザー(訳者注:ガスを利用したレーザー光)に似た性質を持っていることによって、閾値にあり熱平衡からほど遠い状態でも安定していられるとしています。

正確に言えば、バイオフォトンは素粒子であり、熱を放出しない光の量子であり、生体から放出される可視光であり紫外スペクトルです。一般的には細胞におけるエネルギー代謝によって生産されると考えられていますが、科学的には「活性酸素種における生体エネルギープロセスによって生産される励起分子における生化学反応の副産物」[11]と説明されています。

生体リズムによるバイオフォトンの生産

身体の代謝は24時間周期で変化しているため、バイオフォトン放射も時間帯によって変化します。[12] この研究では、時間帯によって身体のどの部分からバイオフォトンが強く放射するか、逆に弱く放射するかをマッピングしました。

身体表面から放射されるフォトンの数は日中に多く朝は比較的少ない。胸や腹からの放出数は少ないが、放出の頻度は高い。四肢と頭部の放出数は多く、朝より昼と、時間の経過に伴って増える。

光電子倍増管(訳者注:光センサーの一種)の感度範囲で右もも、額、手のひらのバイオフォトン放射をスペクトル分析した(低中高)結果によると、自然放出として特に数値が大きかったのは470-570 nm、手のひらの中央部分からの自然放出(秋・冬)は420-470 nmであった。手のひらからの遅延性の生物発光は自然発光と同程度であった。

研究者は「このデータからわかるのは、生体における過酸化・抗酸化プロセスの個々人のパターンを定量データとして正確に計測できることである」としています。

瞑想とハーブはバイオフォトンの放射に影響する

上記の結論は、体内における過酸化・抗酸化とバイオフォトンの放射の間に関連があることを示唆していますが、抗酸化ストレスが引き金となってバイオフォトンが放射されることは、瞑想をする人としない人で放射に差異があることから発見されました。

どういうことでしょう。頻繁に瞑想する人は体内で発生するフリーラジカルレベルが低く、そのためバイオフォトンの放出が少ないと考えられるのです。以下の臨床試験ではTMM瞑想の実践者について以下のこようい説明しています。

超微弱光子放出が最も少なかったのは日常的に瞑想をする2人の対象者であった。超微弱光子放出のスペクトル分析によると、超微弱放出は少なくとも部分的に生体のフリーラジカル反応を反映していることを示している。長期間に渡り瞑想を実践すると生理的・生化学的な様々な側面に変化をもたらすことは既に知られており、そうした変化に伴ってフリーラジカルの活動にも影響を与えていると考えられる。[13]

興味深いことに、ストレス軽減作用で知られるハーブ(コルチゾール(訳者注:ストレスホルモン)の減少を数値化できる程度の作用を持つハーブ)の効能に関する臨床検査を行ったところ、対象者のバイオフォトン放射レベルが減少したことがわかりました。2009年に出版された雑誌Phytotherapeutic Research(植物療法リサーチ)に掲載された研究によると、プラシーボの場合と比較しイワベンケイ(多年生草木)では明らかなフォトン放射の減少がみられたということです。[14]

人間の皮膚は太陽光からエネルギーと情報を取得している 

様々な研究結果の中でも圧巻は「人間の皮膚には紫外線からエネルギーや情報を効果的に取り出すことのできる細胞が含まれている可能性がある」というものです。1993年、Journal of Photochemistry and Photobiology(光化学・光生物学ジャーナル)に発表された研究"Artificial sunlight irradiation induces ultraweak photon emission in human skin fibroblasts,"(人工光の照射が人間の皮膚の繊維芽細胞におけるバイオフォトン放出を誘発)によると、人工の太陽光を健康な繊維芽細胞と色素性乾皮症(DNA修復メカニズムの欠乏症状)の皮膚に照射すると、色素性乾皮症のグループで10倍から20倍も多く超微弱光子放出が誘発されたのです。

研究者はこの実験結果に基づき以下のように述べています。「このデータは、色素性乾皮症の細胞は超微弱光子を効率的に蓄えるする能力に問題があることを示している。つまり、人間の細胞内にはフォトンを効率的に引き出す細胞が存在する。」[15]  

この他にも、通常の細胞とメラノーマの細胞ではバイオフォトン放出に測定可能な差異があることを示す研究結果もあります。[16]

メラノーマの細胞のバイオフォトン放出についてはDoes Skin Pigment Act Like A Natural Solar-Panel(皮膚の色素は天然のソーラーパネルの働きを持つのか)という論文が紫外線を代謝エネルギーに変換するメラニンの役割につい考察しています。

メラニンは「超高速内部変換」と呼ばれる処理によって紫外線エネルギーを熱に変換している。皮膚が吸収した紫外線のうち99.9%以上が潜在的遺伝毒性(DNAを損傷する)のある紫外線から無害な熱に変化されるのだ。

もしメラニンが光を熱に変換できるとしたら、紫外線を生物学的・代謝的に利用可能な別のエネルギー形態に変換することも可能なのでしょうか。生命にとって強い毒性を持つと考えられるガンマ照射さえエネルギーにできる真菌やバクテリアが存在することを考えると、決して不可能ではないでしょう。詳しい情報はmelanin-mediated energy production hereからどうぞ。

ジャラルド・ポラック博士の著書「水の第四の相」によると、人体の99%を構成する水分子は電池のように太陽光のエネルギーを保存することができ、体内のほとんどの活動はATPではないエネルギー源によって処理されているとしています。ポラック博士はゲストライターとしてCan Humans Harvest The Sun's Energy Directly Like Plants?  (人間は植物のように太陽光を直接摂取しているのか?)を寄稿してくださっています。

人体のバイオフォトン生産は太陽と月の力に支配されている

ここまで見てきたように、現代科学は太陽から与えられた光からエネルギーと情報としてダイレクトに受取る人体の機能を解明しはじめています。[17]

同時に、太陽と月の重力による影響がバイオフォトンの放出に影響していることもわかってきています。最近ドイツとブラジルで行われた研究によって、小麦の種から放出されるバイオフォトンが日月合成日周潮に従ったリズムで、大陸をまたいで同期していることがわかりました。[18] 小麦に限らず、日月合成日周潮の影響は地球上の植物の成長に多大な影響を及ぼしているのです。[19]

意図は生理機能に活力を与える

さらに、機械は持ち得ない「ゴースト」とも呼ばれる人間の意図がバイオフォトンと関連することがわかっています。

Investigacion clinica(臨床研究)誌に発表された"Evidence about the power of intention" addressed this connection(意図の力の実証)はこの点に言及しています。

「意図」は「決意を実行する際に用いる方向性の定まった考え」だと定義される。この「考え」のターゲットは「結果」であり、結果を生み出すために無生物ばかりか単細胞生物や人間まで含む全ての生命に影響を与えている。光子(バイオフォトン)が放出されるのは、意図が無生物や生物に対する影響を生み出す際のカニズムだと考えられる。全ての生物は常にフォトンの流れをつくり出しているが、こうして非局在シグナルを身体のある部分から他の部分や外界へ向け毎瞬毎瞬発しているのだ。バイオフォトンは細胞内のDNAに蓄えられている。

有機体が健康でなくなるとバイオフォトン放出の様子が変化する。直接的な意図はそれ自体が電磁エネルギーであり、フォトンの流れに一定の影響を与えている。我々の意図は物質の分子構造を変化させることさえ可能な、高度にコヒーレントな周波数として機能する。意図による効果を発揮させるためには、それにふさわしいタイミングを選ぶことが必要である。

事実生物は、常に変化する地球と地球の磁気エネルギーと相互に同期している。思考のエネルギーは環境に変化をもたらすこともできる。催眠術という事象やプラシーボ効果は、意識が特定の状態にあるとき脳に指示を与えることによって作動させる意図の一種だと考えられる。 病状の重篤な病人の自然治癒やリモートヒーリングが示しているのは、生命を危険に曝す病を意図によってコントロールすることさえ可能だということである。

治ろうとする意図やヒーリングの効果を信じる病人の心がヒーリングを促進する。結論として、思考や意図に関する研究は、稀な現象ではなく基本的な事実として認識されつつある。この点は今後生物学や医学のパラダイムに甚大な変化をもたらすだろう。

科学は私たちの直接体験を肯定しはじめています。人間は原子と分子から構成された単なる物質ではありません。光を放出し、光とコミュニケーションする、光でできた存在なのです。


[1] Herbert Schwabl, Herbert Klima. Spontaneous ultraweak photon emission from biological systems and the endogenous light field. Forsch Komplementarmed Klass Naturheilkd. 2005 Apr;12(2):84-9. PMID: 15947466

[2] Hugo J Niggli, Salvatore Tudisco, Giuseppe Privitera, Lee Ann Applegate, Agata Scordino, Franco Musumeci. Laser-ultraviolet-A-induced ultraweak photon emission in mammalian cells. J Biomed Opt. 2005 Mar-Apr;10(2):024006. PMID: 15910080

[3] Chao Wang, István Bókkon, Jiapei Dai, István Antal. Spontaneous and visible light-induced ultraweak photon emission from rat eyes. Brain Res. 2011 Jan 19 ;1369:1-9. Epub 2010 Oct 26. PMID: 21034725

[4] I Bókkon, R L P Vimal, C Wang, J Dai, V Salari, F Grass, I Antal. Visible light induced ocular delayed bioluminescence as a possible origin of negative afterimage. J Photochem Photobiol B. 2011 May 3 ;103(2):192-9. Epub 2011 Mar 23. PMID: 21463953

[5] M Kobayashi, M Takeda, T Sato, Y Yamazaki, K Kaneko, K Ito, H Kato, H Inaba. In vivo imaging of spontaneous ultraweak photon emission from a rat's brain correlated with cerebral energy metabolism and oxidative stress. Neurosci Res. 1999 Jul;34(2):103-13. PMID: 10498336

[6] Y Kataoka, Y Cui, A Yamagata, M Niigaki, T Hirohata, N Oishi, Y Watanabe. Activity-dependent neural tissue oxidation emits intrinsic ultraweak photons. Biochem Biophys Res Commun. 2001 Jul 27;285(4):1007-11. PMID: 11467852

[7] B T Dotta, K S Saroka, M A Persinger. Increased photon emission from the head while imagining light in the dark is correlated with changes in electroencephalographic power: support for Bókkon's biophoton hypothesis. Neurosci Lett. 2012 Apr 4 ;513(2):151-4. Epub 2012 Feb 17. PMID: 22343311

[8] I Bókkon, V Salari, J A Tuszynski, I Antal. Estimation of the number of biophotons involved in the visual perception of a single-object image: biophoton intensity can be considerably higher inside cells than outside. J Photochem Photobiol B. 2010 Sep 2 ;100(3):160-6. Epub 2010 Jun 10. PMID: 20584615

[9] Yan Sun, Chao Wang, Jiapei Dai. Biophotons as neural communication signals demonstrated by in situ biophoton autography. Photochem Photobiol Sci. 2010 Mar ;9(3):315-22. Epub 2010 Jan 21. PMID: 20221457

[10] F A Popp, W Nagl, K H Li, W Scholz, O Weingärtner, R Wolf. Biophoton emission. New evidence for coherence and DNA as source. Cell Biophys. 1984 Mar;6(1):33-52. PMID: 6204761

[11] Masaki Kobayashi, Daisuke Kikuchi, Hitoshi Okamura. Imaging of ultraweak spontaneous photon emission from human body displaying diurnal rhythm. PLoS One. 2009;4(7):e6256. Epub 2009 Jul 16. PMID: 19606225

[12] Masaki Kobayashi, Daisuke Kikuchi, Hitoshi Okamura. Imaging of ultraweak spontaneous photon emission from human body displaying diurnal rhythm. PLoS One. 2009;4(7):e6256. Epub 2009 Jul 16. PMID: 19606225

[13] Eduard P A Van Wijk, Heike Koch, Saskia Bosman, Roeland Van Wijk. Anatomic characterization of human ultra-weak photon emission in practitioners of transcendental meditation(TM) and control subjects. J Altern Complement Med. 2006 Jan-Feb;12(1):31-8. PMID: 16494566

[14] F W G Schutgens, P Neogi, E P A van Wijk, R van Wijk, G Wikman, F A C Wiegant.The influence of adaptogens on ultraweak biophoton emission: a pilot-experiment.Phytother Res. 2009 Aug;23(8):1103-8. PMID: 19170145

[15] H J Niggli. Artificial sunlight irradiation induces ultraweak photon emission in human skin fibroblasts. J Photochem Photobiol B. 1993 May;18(2-3):281-5. PMID: 8350193

[16] Hugo J Niggli, Salvatore Tudisco, Giuseppe Privitera, Lee Ann Applegate, Agata Scordino, Franco Musumeci. Laser-ultraviolet-A-induced ultraweak photon emission in mammalian cells. J Biomed Opt. 2005 Mar-Apr;10(2):024006. PMID: 15910080

[17] Janusz Slawinski. Photon emission from perturbed and dying organisms: biomedical perspectives. Forsch Komplementarmed Klass Naturheilkd. 2005 Apr;12(2):90-5. PMID:15947467

[18] Cristiano M Gallep, Thiago A Moraes, Samuel R Dos Santos, Peter W Barlow.Coincidence of biophoton emission by wheat seedlings during simultaneous, transcontinental germination tests. Protoplasma. 2013 Jun ;250(3):793-6. Epub 2012 Sep 26. PMID: 23011402

[19] Peter W Barlow, Joachim Fisahn. Lunisolar tidal force and the growth of plant roots, and some other of its effects on plant movements. Ann Bot. 2012 Jul ;110(2):301-18. Epub 2012 Mar 20. PMID: 22437666