発酵食品の菌のお話(1)

発酵食品ブームですね。伝統が見直され、たくさんの人がその魅力を再発見するのはステキなことです。私もお味噌汁の大ファン。初めて断食を経験した時、回復食として出していただいたお味噌汁のおいしさに目覚めて以来のこと。それまでは、恥ずかしながらお味噌汁をつくったことなどなかったのです・・。

 

甘酒にもはまっています。豆乳で割っておろした生姜を添え、デザート代わりにしたり。最近のベジレストランのデザートは、甘味料に甘酒をつかったものも多いですよね。

 

そもそも、発酵食品とは身の回りにいる最近が食べ物に付着し、ゆっくりと発酵がすすんでいった結果できあがるものですが、戦後は「身の回りにいる」天然の菌ではなく、化学的に操作・培養した人工の菌を使うことがほとんどになってしまったのだそうです。バイオテクノロジーの世界ですね。

 

日本酒の利き酒コンテストなどでも、以前ほど産地による味の違いがなくなってしまったという感想が多くなったというのは有名な話。原因はというと、発酵に使う菌を「問屋さん」から仕入れるからなのだとか。以前は、その酒蔵にしかいない固有の菌を使ったそうなのですが・・。操作によってより効率良く発酵させることのできる菌の登場によって、本来は完成までに何年もかかる発酵の過程は大幅に短縮され、人手もかからず大量生産することができるようになったのだそうです。

 

このことを知って、それでは本物とはどういうお味なのかしら?と興味を持ちました。天然の菌を使い、昔ながらの製法で作ったお味噌やお醤油、納豆、甘酒を味わってみたくなったのです。

 

(続く)